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zoom RSS 「天鬼越」 北森鴻・浅野里沙子  新潮文庫

<<   作成日時 : 2017/04/02 23:43   >>

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しばらく会っていない本好きの友人Oちゃんから、宅配便で本が届く。
似ているけれど少し違うジャンルが好きなOちゃんから渡される本は、おもしろい。
書店で見に入ったり手に取ったりするけど、他の本を買ってしまう〜という感じの本を紹介してくれる。
幅広い読書をこころがけるには、ありがたい友人のオススメ本である。


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亡くなって数年はたつ北森鴻は、若い死の後、2冊の本が出ている。
1冊は、連載中だった本を、残されたメモ(今後の展開をメモってあったそうだ)に従って加筆されたもの。
もう1冊は、この本。
残された短編に加え、公私ともにパートナーだった女性がプロットだけ示されたものから新たに書いたものを合わせての連作短編集。
それが、この本、「天鬼越」(あまぎごえ、と読ます) 。

「蓮丈那智フィールドワークファイルX」とあるが、孤高の民俗学学者・蓮丈那智のシリーズである。
この作者・北森鴻も、Oちゃんが推薦してくれた。
ある日、お気に入りに入れていた北森鴻のHPを見ていて、突然の死を知った。
Oちゃんにケータイメールを入れたのを覚えている・・・・二人で残念がったものだった。

ミステリーが基本だが、多彩な文章を書く作家で、ユーモアたっぷりのものや、淡々と筆を進めた感じの物や、人情噺のものや・・・・本人の説明によると、なんでもござれの雑誌のライター時代に鍛えられたものらしい。
冷徹な犯罪を描いた作品に、突然紛れ込むニヤッとするようなおもしろいエピソードがあったり、重層的な雰囲気が好きだった。

過去の謎解きと現代の犯罪とをからめた短編のこのシリーズ、残されたトリック帳を下敷きに、丹念に書かれてある・・・・パートナーの方(浅野里沙子)、Good Job!
もう会えないと思ったこのシリーズの登場人物に再会できて、うれしい。

とはいえ、読みながら「アッ、これは浅野のほぼ新作」「これは北森のプロット」と、なんとなくわかる。
遊び心のある文章かそうでないか〜というあたりかな。
後の解説を見ると、私の推測は当てっていた・・・・本当に惜しい作家が亡くなったものだ。

このシリーズは、女性学者の主人公とその助手という形で始まって、後に、もう一人若い女性アシスタントが加わる。
この立ち位置関係はどう変化するのかな?〜と、思っていたら、作者の死で終わってしまった。
自信なさげな助手が、思わぬところでヒラメキを見せていたのがおもしろかったのに〜。
そんなあたりを埋めてくれる短篇集だ。

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